こんにちは、アップドラフトです!
関東・東海圏の大学を中心に、公務員試験の論文指導・面接対策を担当しています。
公務員試験対策の講師歴は10年以上です。
Twitterでも時事、論文、面接の最新情報を発信しており、フォロワー数は現在約3500人です!
はじめに
数ある公務員試験の中でも、最も論文の重要度が高いと言われているのが「特別区」です。
特別区の合格を勝ち取るためには、きちんとした論文対策が必要となります。
とはいえ、
「でも、どのテーマからやればいいの…」
「広すぎてどこから手をつければ…」
と困っている受験生も多いと思います。
そこで今回は、特別区の過去16年分の問題から見える傾向と、求められる対策を述べたいと思います。
なお、傾向の分析にあたっては、「カン」や「経験」といったものは用いていません。
アップドラフトでは、統計データを用いた「実証分析」にこだわっています。
それでは参りましょう。
複数回出ている8つの重要テーマ
まずは、過去16年間で出題されたテーマを確認してみましょう。
詳細は下記コラムでご確認ください。
2019:多文化共生、高齢化
2018:住民との協働(信頼関係)、貧困(子どもの)
2017:空き家、女性の社会進出
2016:まちづくり(ユニバーサルデザイン)、ICT
2015:外部委託(アウトソーシング)、ワークライフバランス
2014:自転車、グローバリゼーション
2013:東京の魅力発信、学校(いじめや体罰)
2012:アカウンタビリティ、高齢化
2011:地震、コミュニティ活性化
2010:少子化(待機児童)、まちづくり(合意形成)
2009:防犯(安心・安全)、学校(と地域社会)
2008:区の連携&自治、ICT
2007:住民との協働、環境問題
2006:少子化、防犯(安心・安全)
2005:福祉(少子高齢化、安心・安全)、地震
ここから、複数回出題されているテーマを抽出すると、下記8テーマとなります。
・高齢化
・住民との協働
・ICT
・防災(地震)
・防犯
・まちづくり
・学校
複数回出題されているということから、明らかに重要そうな感じがしますね。
8テーマだけで16年中13年は対応可能
上記8テーマをきちんとおさえておくと、特別区の論文試験への対応力はグンと高まります。
なぜなら、16年中13年はこの8テーマのどれかから出題されているからです。
少なくとも、2つのテーマのうち、どちらかは該当しています。
もう一度過去16年分のテーマを見てみましょう。
2019:多文化共生、高齢化
2018:住民との協働(信頼関係)、貧困(子どもの)
2017:空き家、女性の社会進出
2016:まちづくり(ユニバーサルデザイン)、ICT
2015:外部委託(アウトソーシング)、ワークライフバランス
2014:自転車、グローバリゼーション
2013:東京の魅力発信、学校(いじめや体罰)
2012:アカウンタビリティ、高齢化
2011:地震、コミュニティ活性化
2010:少子化(待機児童)、まちづくり(合意形成)
2009:防犯(安心・安全)、学校(と地域社会)
2008:区の連携&自治、ICT
2007:住民との協働、環境問題
2006:少子化、防犯(安心・安全)
2005:福祉(少子高齢化、安心・安全)、地震
こうして見てみると、2017、2015、2014以外は、「少子化」「高齢化」「住民との協働」「ICT」「防災(地震)」「防犯」「まちづくり」「学校」の8テーマから必ず出題されていることがわかります。
16年中の13年、すなわち80%を超える確率でこの8テーマから出ているということです。
これはかなり高い確率だと言えるでしょう。
ですから、これから論文対策を始めるという人は、まずはこの8つのテーマから取り掛かることをオススメします。
それ以外のテーマとも関連が強い
しかし、それだけだと、
「じゃあ、それ以外のテーマはどうすればいいんですか…?」
と不安になってしまうかもしれません。
ただ、よくよく見てみると、それ以外のテーマも8テーマの関連論点が多いのです。
16年分のテーマから、8テーマを除いたバージョンを見てみましょう。
2019:多文化共生
2018:貧困(子どもの)
2017:空き家、女性の社会進出
2016:
2015:外部委託(アウトソーシング)、ワークライフバランス
2014:自転車、グローバリゼーション
2013:東京の魅力発信
2012:アカウンタビリティ
2011:コミュニティ活性化
2010:
2009:
2008:区の連携&自治
2007:環境問題
2006:
2005:
例えば、「先端技術(AI)」に関して言えば、これは「ICT」と明確な結びつきがあります。
なぜなら、先端技術(AI)は業務効率化の文脈で出題がなされていますが、これは従来ICTの利活用を通じて実現されてきました。
だとすると、両者の間には関連があると考えるのが自然でしょう。
次に、2018年の「子どもの貧困」は「学校」というテーマと強い関連があるでしょう。
なぜなら、家庭の経済状況は、子どもの教育水準と密接な関係があるからです。
となると、貧困家庭の子どもに対しては、学校における教育支援や学習支援が必要かもしれませんね。
また、2017年の「女性の社会進出」や、2015年の「ワークライフバランス」は「少子化」と関連しているのではないでしょうか?
少子化の原因のひとつとしては、ワークライフバランスが実現できていないというのが挙げられるでしょう。
そのため、少子化対策としてワークライフバランスの実現というのを挙げる人も少なくないはずです。
だとすれば、少子化についてきちんと対策をしておけば、その中でワークライフバランスについての知見は自然と蓄積されるでしょう。
また、ワークライフバランスが実現されれば、女性がより社会進出をしやすくなることは言うまでもありません。
やはり、相互に強い結びつきがありそうです。
さらに、2012年の「アカウンタビリティ」や2008年の「区の連携&自治」も、8テーマのうちの「住民との協働」と関係がありそうですね。
なぜなら、自治を行うためには、住民との協働が必要だからです。
そして、住民との協働のためには、行政がアカウンタビリティを果たしていくことが不可欠だと考えられます。
以上のことからわかるように、8テーマ以外から出題がされたとしても、それらは8テーマと関連があるものが多いのです。
ですから、8テーマの準備・対策をきちんと講じておけば、そこでの知見を応用することで、その他テーマにも対応できることでしょう。
「AI」「多文化共生」「グローバリゼーション」は固有の対策を!
ただし、「AI(先端技術)」「多文化共生」「グローバリゼーション」については、固有の対策をしておくべきだと思います。
理由は2つです。
2. 8テーマすべてと関連している
1については言うまでもありませんが、2についても強調しておきたいと思います。
どのように関連しているのかを簡単に説明すると、下記のとおりです。
単純化のため「外国人」という部分にフォーカスしています。
高齢化:介護需要の増大を受けて、外国人介護士が必要に
住民との協働:定住外国人は明らかに地域住民の一部
ICT:情報発信をする際に多言語対応が必須
防災(地震):発生時にどう対応すればいいのか、外国人だとわからないことも
防犯:地域住民として、防犯ボランティアなどに参加してもらうことも重要
まちづくり:日本人だけではなく、外国人にとっても暮らしやすいまちに
学校:外国人の子どもに対して、言語・文化的ハンディキャップのないような教育を
これはあくまでも一例にすぎません。
また、個人的な見解を多分に含むものでもあります。
ですが、どんなテーマであったとしても、グローバリゼーションの影響や、外国人の増加を無視して考えていくことは難しいように思います。
また、今後AI等の先端技術が加速度的に進歩していくであろうことをふまえると、それについて考えておくことは必要不可欠だと言えるでしょう。
したがって、「先端技術(AI)」「多文化共生」「グローバリゼーション」といったテーマについては、別途考えておくことをオススメします
以上が今回の内容でした。
このコラムが受験生の皆さんにとって参考となったなら幸いです。
読んでくださった皆さんが合格に近づきますように。
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