公務員試験の面接で「地域活性化」と言いたい人へ

はじめに

学生たちと模擬面接をすると、必ず「商店街や中小企業を支援して地域活性化に取り組みたいです!」という定番の回答を受けることになります。

自分たちの故郷や地元のシャッター街や過疎化を実感し、それをなんとかしたいという思いは素晴らしいものだと思います。

 

しかし、私が「なぜ市役所が商店街に補助金を配る必要があるの??」、「なぜ県庁が中小企業の広報をやってあげる必要があるの??」と聞き返すと、「弱い立場の商店街とかを守らなくては・・・」と自信のない返答をもらうことになります。

この「地域活性化に取り組みたい」というタイプの学生は、深く考えずに面接用の回答として言っていることが多く、真剣に検討した結果ではない場合が非常に多いです。

 

「なんとなくかっこいい」、「なんとなく楽しそう」という安易な考えだけで答えているのです。

だから、私が「‘活性化’っていったいどういう状態のこと??」、「なぜ行政が取り組む必要があるの??」と聞くと答えに窮してしまうのです。

 

深みと厚みのある回答をして面接試験を上位で突破するためにも、「地域活性化」を面接試験で答える受験生は、以下の点を検討してみてください。

地域活性化についてのチェックリスト

・「地域活性化」とはどういう状態のことなのか
・なぜ今は活性化していないのか
・活性化している街の特徴は何か
・商店街の大切さを言う一方、あなたも商店街を利用していないのではないか
・商店街に補助金をあげるだけで本当に活性化するのか
・特定の企業にだけ補助金を出すのは、ほかの企業との公平性に欠けるのではないか
・商店街への補助金や中小企業のPRをしてあげるだけなら、あなた以外の職員でもできるのではないか。(あなたは職場でどういう価値を提供できるのか)
・活性化に向けた提案はあるか
・地域活性化について調べたことや勉強したことはあるか
・そもそも、なぜ地域活性化に関心を持ったのか
・観光客を誘致しても、一部の宿泊業者やお土産業者だけが利益を得るのではないか
・現在、うちの市(県)では、どういう取組みをしているのか知っているか
・あなたが注目している全国的な事例は何か
・イベントを開催しても、一過性で終わるのではないか
・うちの市(県)の『まち・ひと・しごと創成総合戦略』は読んでみたか

おわりに

上記の検討事項に対して、自分なりの根拠や答えを説明できそうでしょうか。

すぐに答えがでなくても、自分の考えをノートにまとめたり、実際に市役所職員に聞いてもらったり、大学の先生に意見をもらったりと、検討を重ねていってください。

 

「あなたがやりたい仕事」というのは、面接試験での「軸」となる部分ですので、しっかり準備をしていきましょう。